2011年1月20日木曜日

Making of Itadaki Jiu-Jitsu Ep.6 1st-6th Oct.

今度は道場の"壁"作りです。もちろんもともとの壁はきちんとあるのですが、ちょっとやりたいことがあるのです。モルタルの壁にインパクトで穴を開けて補強の材をばしばし打ちつけ、そこに厚さ15ミリのラワンのパネルを木ネジで貼り付けます。高さが3m近くある上、脚立はちょっと高さが足りずで結構苦労しながらの作業になってしまいました。なにせ一人で重量物を扱うので、どうしても作業工程が多くなってしまいこの作業には丸2日かかってしまいました。
壁ができたら今度はローラーで建物の他の部分とバランスの取れたアイボリーで塗装します。
数日たって完全に塗料が乾いたら(この前の作業で疲労困憊してしまい、数日のぼんやりしていただけと言う気もしますが)、壁の要所にマスキング、頂柔術のロゴを拡大したものを貼り付け全体のバランスなどを調整。
カーボン紙をマスキングとロゴの間に挟んで地道にロゴをマスクに写し取ります。もともとが毛筆のデータなので結構細かなニュアンスがあるロゴなのですが、このあたりはある程度現実的な範囲に落とし込みながらの作業です。
落款は…。正直な話思いっきり手間がかかるので、「この際落款はなかったことに!」と言う自堕落な考えも一瞬頭によぎりましたが、なにせみんなでずーっと使う道場です。たった一度のことで手を抜いてしまうのは情けない話ですので、ここも元のデータのニュアンスを最大限に生かしながら、かつ現実的な妥協も織り交ぜながらデータを写し取ります。
そして写し取ったデータを基に今度はマスキングの切り出しです。おそらく全工程の中でここがもっとも神経をすり減らすところですね。マスキングは一枚ものではなく、通常の幅50mmほどのものを少しずつずらしながら張り合わせたものなので、切り出した不要部分をうかつに剥がすと、残したい部分が一緒にはがれてきてしまうこともしばしば。僕は視力が弱い上にマスキングテープと壁の色が同系色なので、本当に慎重に作業を進めました。
マスキングの切り出しが終わったら、あとはこれまでの作業にミスがないことを何度もチェック。でも何度チェックしても確信が持てないので、あとは野となれ山となれ!と一気に塗装に取り掛かります。
そしてこれが完成図。
どうですか、悪くないですね。
アカデミーのロゴの下で集合写真を撮るのがささやかな夢の一つでした。