2010年9月18日土曜日

Making of Itadaki Jiu-Jitsu Ep.2 July 12th

安くシャワーを設置できそうな業者さんが決まったので、そちらは内見してもらう予約を入れてから自分は単身愛知へ。
なんで愛知かって言うと愛知は自動車産業のおかげで鉄鋼その他自動車関連産業が密集・発達しているんですね。
で、ブラジリアン柔術の道場がどのように自動車産業と関わってくるかと言うと、それはズバリ、日系ブラジル人の方たちが日本の自動車関連製造業を支えているから!ではなくて、僕が頂に使おうと思っているマットは格闘器用に一般に売られているジョイントマットではなく、家具や自動車などのクッションに使われている素材も視野に入れて探していたからなんです。

そこでネットである程度のあたりをつけてバイクにまたがり一路東名を名古屋方面に向かいます。
ところがあいにく天気は雨。とくに御殿場周辺は濃霧と暴風雨で完全にエクストリーム体験状態。
前方視界が50mちょっとある程度(この写真は帰りに撮った物です。往路はさすがに写真どころではありませんでした。)。減速したい恐怖と減速したら後ろから突っ込まれる恐怖の板ばさみで必死に目を凝らしながら、少々覚悟を決めつつひた走ります。御殿場は東名が富士山の西側を通っているので海からちょっと湿った風が吹き込むとすぐにヤバイ状態になりますね。三ヶ日で高速をおり、今度は下道を渥美半島方面へ進みます。
ようやく無事に目的地の牛舎に到着です。あ、牛舎じゃマットは売ってないですね。
これは下道を走っていたら僕の大好きな堆肥のにおいが漂ってきたので思わず鼻をスンカスンカしながらにおいの発生源を捜したところたどり着いた牛舎です。
7月上旬はまだまだ宮崎で発生した口蹄疫の影響で日本中の畜産家の方たちは非常に神経質になっており、 「外からなら良いよ。」と言われて牛舎の外側から写真を数枚撮らせてもらいました。
で、こちらが本当の目的地、豊橋にあるウレタン屋さん、ストライダー社です。
こちらで僕のアイディアを伝えつつ、材料の性質などに関してレクチャーを受けつついろんな素材を触ってみました。
当初はアメリカでリングを作ったときに利用した非連続発泡ウレタンのような素材を探すつもりでいました。ですが、寝技、投げ技という性質の多少異なる攻防で長い目で見たときに負傷、故障を回避するにはもう少しやわらかく、変形時のストロークが速くて大きい素材複合的にを用いるべきでは?というアイディアが僕の中にはありました。
実際にいろんな素材に触ったり、寝転んだりしてみると表面に固めのキャンパス、真ん中に厚手の柔らかい素材、そして底に薄手の高密度の素材を組み合わせるのがベストだな、と確信しました。
今まで僕が訪れたことのあるどのジムやアカデミーでも、たいていはEVAなどのジョイントマットや発泡ゴムなどに直接キャンパスを張ったり張らなかったり、というのが一般的で、その意味でこの時僕自身、ターポリン+チップウレタン+EVAという発想はちょっとした冒険でした。素材を複合して用いればその分コストも跳ね上がりますし…。
ただ、ここ数年自分自身の故障とその原因、まわりの選手の故障とその原因を考えれば、アカデミーで最も気を使うべき設備は当たり前ですがマットなのは明白なので、その場で仮発注を入れ、やはり御殿場で濃霧に苦しみながら帰宅しました。

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